自然薯の粘りとぬめりは精がつき、昔から体に良いとされてきました。その栄養価の高さから、自然薯は、「山薬」や「山うなぎ」とまで言われてきました。そう呼ばれるだけあって自然薯は、万能食材として大事にされてきました。うちの実家では、正月近くになると、よく新聞紙にくるまれた自然薯が玄関ごしに保存されたりしていましたよ!
そんな自然薯ですが、栄養があって健康に良いことは分かっていますが、以外と細かいところまで知っている人は少ないのではないでしょうか。
この記事では、自然薯の歴史や名前の意味、旬の時期や産地など幅広くご紹介しています。自然薯の詳細を知れば、改めて自然薯の凄さに感嘆しますよ!
自然薯の値段は高い!
自然薯の価格は、正直高いですね!3千円ほどで買えるものもあれば、1万円以上するものもあります。しかも、あまりスーパーでは見かけません。
長芋ですら、金額が高くてスーパーで買うのを躊躇することがありますが、さすが自然薯は格が違います!やはり、自然薯は贈答物として頂きたいですよね!
自然薯とは何か!天然物?
自然薯とは、日本原産の野生種で、古来より滋養強壮食として大事にされてきたので、「山菜の王者」とも言われています。
山芋の一種だが天然
自然薯とは、「ヤマノイモ科」に属しているイモのことなので、山芋の分類に入ります。ですが、長芋や、大和芋とは別物です。
自然薯は、日本の山に自然に生えてくるもの、つまり、日本原産の天然種です。
栽培されている長芋やイチョウ芋、大和芋なども自然薯と同じ「ヤマノイモ科」に入りますが、中世頃に中国から日本に伝来したものであり、自然薯とは異なります。
私なんかは、自然薯と山芋の違いは粘り気ぐらいしか分かりませんでしたが、その粘り具合をとっても、自然に生えてきた自然薯と、栽培されている山芋とでは断然差が出るんですね!
名前に意味はある?
「自然薯」という漢字の他に、「自然生」と書いても「じねんじょ」と読みます。
「じねんじょ」は、「日本の山に自然に生えているイモ」という意味があるので、「自然生」という漢字は、まさにそのままを表現していますね!
英語で何と言う?
ちなみにですが、自然薯を英語では、「Natural yam」や、「Japanese yam」と言います。
「yam」は、イモ、ヤムイモの意味です。
英語でも、「自然な芋」、「日本の芋」と直訳できるので、まさにそのままな自然薯の感じの表記ですね!
自然薯の産地は北海道・青森が有名
少し古い記録ですが、2017年の自然薯の生産量は以下の通りです。
1位:北海道 64000トン
2位:青森県 54300トン
3位:長野県 7580トン
4位:千葉県 5860トン
5位:群馬県 5230トン
6位:茨城県 3630トン
7位:岩手県 3400トン
8位:埼玉県 1640トン
9位:鳥取県 1630トン
10位:秋田県 1250トン
11位:山梨県 775トン
12位:岡山県 167トン*引用元:『農ライフ五島』
圧倒的に、1位、2位の北海道と青森県の生産量が多いわけですが、自然薯は、産地だからと言って、美味しいとは限らないようです。
私の実家の千葉県(4位)でも、自然薯で有名な地域があり、よく贈り物として重宝されていて、味の方も、とっても美味しいと評判ですよ!
歴史は米よりも古い!
自然薯が食べ物として扱われた歴史は米よりも古く、縄文時代に稲作が始まる前から食べられていたそうです。
日本最古の書物として知られている『古事記』に、自然薯は野老(トコロ)の名で登場しています。
平安時代の今昔物語集には、「自然薯の功徳」という物語があり、貴族階級の間で催される正月の宴に芋粥が振舞われていたと記されています。
縄文時代よりも前に自然薯があったなんて、スゴイですね!自然薯は、ものすごく昔から日本人の滋養を支えてくれていたのですね!日本人のDNAに刷り込まれています!
自然薯の時期は秋
自然薯の旬は、主に11月から12月です。
早いものでは、10月中旬くらいから収穫されますが、一般的には、11月中旬から12月末あたりまでが収穫時期になります。なので、自然薯は、お歳暮や正月のご馳走として扱われることが多いのです。
成分は主に炭水化物
自然薯は、でんぷん質やマンナンを多く含む炭水化物が主な成分です。
普通、でんぷん質が多く含まれる食材は、消化が悪いので加熱して食べることが多いのですが、自然薯にはアミラーゼという消化を助ける酵素成分があるので、生でも食べることができるのです!
自然薯を頂いたらラッキー!体にも良いことばかり!まとめ
自然薯は、長芋などと違って生え方も、粘り気も違います。お値段は高めですが、免疫力UP、滋養強壮のためにも、奮発して食べたいですよね!